「ほら、彩。」

そう言って弘樹は手を差し出してきた。

ん?手繋ぎたいのかな?

『ほい♪』

弘樹の手の上に、手を重ねると

「…は?」

え、“は?”って言われたよ!?え!

「鞄。自転車のカゴに置くから。」

あ。そっちね〜

『ありがとーよろしく!』

鞄を渡したら弘樹が優しく笑う。
弘樹のこの笑顔、好きだなぁ〜。

「じゃあ、行くか。乗れ。」

『うん!』

小学校と変わらず、自転車の2人乗り。
弘樹、体力あるから凄いんだよね〜。