放課後。

朔哉にチョコを渡そうと思ってた時間がきた。





けど…………
渡すのは、やめたんだ。



きっとあの可愛い子は、朔哉に告白する。
いや、もしかしたらもう付き合ってるかもね?


だから、私のチョコは迷惑。そう思ったから。

渡さないんだ。





帰ろうと思って教室の出入り口へ向かう。


「茉維!」


あー、もう。呼び止めないでよ。
結構ショック大きいんだから。




「なに?」

でもショックを隠していつも通りに聞く。



気づいたらもう皆帰っていて。私達2人だけ。

「俺にチョコ、くれねーの?」



そう聞いてきた。