昼休み。


茉維はクラスの奴にチョコを配りだした。

(やっぱりクラス全員分だ…)


そう密かに喜んでいたとき……


「朔哉くん」




呼ばれて振り返ってみると、そこには隣のクラスの子がいた。
可愛いと有名だって誰かが言ってたっけ……。



「はい!」


そうやってチョコを渡された俺は、

他の子達と同じように笑顔で返し、チョコを受け取った。











それを茉維が悲しそうに見ているなんてことを知らずに。