電車には君がいた


「また泣くー。もう怖いことなんてないんだよ?」

「ちが....くて....ひっく....嬉し涙....」

なんて可愛いんだ俺のえみかちゃんは。

「泣かないで。ホラ」

俺はえみかちゃんにひとつ、キスを落とした。
びっくりして涙が止まった模様。

顔がみるみる赤くなっていく。

「な、な....ここ....外....!」

真っ赤な顔をして訴えてくるが逆効果。
もうひとつ、キスを落とした。

「た、高木さん....!」

「しょーがないな。今日はここまでね。」


やりきれなさを残しながら
俺はえみかちゃんの頭をポンポンする。

周りの目がちょっとキツかったからね。笑
駅だってこと忘れてた。笑

リリリリリー。
と、俺の携帯が鳴った。
「あ、課長。ごめんちょっと待ってて」
「はい....。」

「はい、高木です」

『あ、高木か、駅から電話あったぞ
痴漢から女子高生を助けるなんていいことしたなお前笑まだ駅か?』

「あ、はい。遅くなってすみません」

『いやいや、女子高生も気が動転しているだろう、高校まで送っていってあげなさい。』

「あ、ホントですか?ありがとうございます。」

正直、えみかちゃんをこのまま1人で高校に行かせるのは不安だった。

『いや、俺も思っていたんだが、さっき遅刻してきた奴がな、高木とその女子高生をもうちょっと一緒にさせてあげてくれってうるさいんだよ、遅刻してきた分際でな、ハハハ』

「長瀬ですか....はぁ、心遣いありがとうございます、なるべくはやく戻りますので。」