「まあ、食べてからにしようか。着替えてからおいで」


気をきかせるように、それだけ言い残し戻っていく。
後ろ姿を眺め、そういうところも大人だよなぁ……と思う。
そんなことを思いつつも、軽くそこらへんに置いてあった洋服……もとい、用意してくれた服を着る。

鏡を見ながら髪を整え、姿を確認し、顔を叩く。
気を引き締めろ、と。


「よし、行くか」


まるでドラマのように、階段を一歩ずつ踏みしめて相手のいる、リビングへと向かった。