「まぁ、そんなことは置いといて探さないと」
リビングで寝てる藤川さんを、
風邪を引かせる訳にはいかないし。
ただでさえ、また失礼かもしれないが。
自分より歳だから。
免疫力の面では、自分よりは劣るだろう。
……こんなこと思っているのを聞かれたら、藤川さんが口を開かなくなってしまうだろうから、言えないけども。
「二階行くか」
カンカン……と自分でも驚くくらい、軽い足取りで階段を上がる。
……やっぱり、浮かれてるのかな。
あんまり、ウッヒャーとかいう嬉しさの余りの発狂ではないのだが。
どちらかといえば、静かにひっそり喜んでいるのに近いような。
あ、今のムッツリっぽい……



