「君は筋トレ馬鹿か？」
私が呆れた顔をすると､中谷君は恥ずかしそうに頭をかく｡
「筋トレ…馬鹿ではないんですが､こうでもしないと駄目みたいで」
「駄目？何でだ？」
「………藤川さん､僕のことに興味があるんですか？」
−−−ああ､そこに触れては駄目なのか｡
はっきりとではないが､やんわりと話をそらされたな｡
……まぁ､良いんだが｡
「……興味？まぁ多少はあるんじゃないか」
「そうですか｡……嘘でしょう？
珍しく､藤川さんにしては話を続けさせてくれるように思ったので」
………中谷君､なんか君､今日冴えているね｡
あ､いつもか？これは失敬｡
