これじゃ思いっきり違う天使…。

仮にも悪魔である私を脅しちゃったりなんかしてた、ダルそうなくせに怖いオーラをガンガン振りまいてたときの雰囲気はカケラも感じられない。
完璧な猫、いやいや、ここまでくるともう化け猫クラスだ…分厚〜い皮をかぶったエンジェルさんじゃないですか!

しかも、指令書を手渡された護衛の天使さんってば、完全にだまされてる感じ。うっとりした顔で書類を受け取ってるよ…。

その間にも、書類を処理している天使とは別にいた悪魔のお姉さんへ近寄って…。
こっちは耳元に顔を寄せて何事かを囁いてるっぽい。
悪魔のお姉さんってば、イサヤ少尉の囁きに頬をうっすらと染めてるし。

絶対になんだかよからぬことを言ったに違いない!!

最後は声をそろえて

「いってらっしゃいませ、イサヤ少尉」

なんて、とろけるような笑顔で見送られてるし!

それに応えてるイサヤ少尉も

「はい!いってきます!」

なんてさわやか笑顔で言ってるし!
反則っ!!
絶対に反則技使ってるよ!