どうやら、生徒たちが帰った後、先生が雑談をしているらしかった。


何気なくドアの隙間から覗くと、中にはマチアス先生とカイルザ先生がいた。

どちらかというとネチっこくて生徒からは嫌われているカイルザ先生と、逆に生徒から慕われているマチアス先生の取り合わせが意外だった。


だからと言って、俺は別に会話を盗み聞きしようとか、そんな風に思ったわけじゃなかった。


ただ、そのまま通り過ぎようとしたときに、俺の名前が出てきたからちょっと立ち止まっただけだ。