これまたド派手な馬車だな、おい…。

まぁ、いいけど。

メイのやつ、これ見てどんな反応するかな?

その時のメイの表情を想像して、俺は自分の口角が少し上がるのを感じた。


御者が俺の姿を見てさっとドアを開けた。
俺はそれを当たり前のように受けて馬車に乗り込む。

乗り込むと、一緒に来るはずのほかの2人がいないのを察してか、一旦静かにドアを閉めた御者。

こいつも親父の屋敷で俺が小さな頃から働いている。

何も言わなくても察するあたり、さすがだな…。