「ほんとにほんとう?」

今更ながらだけど、いろんな感情がどっと押し寄せてきて、おどけるように言うイサヤにツッコミを入れる余裕もなくて。
自分でも子供っぽいと思ったけど、ただ、そう聞かずにはいられなかった。

学校の講義や死神と対峙したことのある悪魔から聞いた話、図書館の本で見たり読んだりした情報。
私にとって死神は現実のものというよりは空想の世界の存在に近くて、その分、怖さだけがどんどん一人歩きしていたように思う。