結衣と私が体育館の隅で話していると、
ボールが転がってきた。
目を上げると鎌田が走ってくる。
サラサラの茶色がかった髪が
上下に揺れている。
「鎌田の?」
「そうそう。サンキュー。」
鎌田が目だけで笑う。
鎌田 将(しょう)。同じ中学三年生。
童顔のくせに笑顔がなんだか大人びていて
同じ中3とは思えない。
ボールをパスすると、
鎌田はすごいスピードで
コートに消えて行った。
「そういえば鎌田、
この前もテニス部の
後輩に告られてたよ。
佐々木先輩は鎌田は年上キラーとか
言ってたけど、年下もなのかも。」
結衣が鎌田の後ろ姿を
苦々しく見ながら言う。
「ふーん。島田先輩も鎌田に
ご執心だったもんね。」
嫌なことを思い出した。
結衣が憐れむように私を見た。
「あれは災難だったね・・。」
「うん。。私、今日はもう帰ろっかな。」
大したことではなかったが、
思い出すとちょっと気分が重くなる。
ボールが転がってきた。
目を上げると鎌田が走ってくる。
サラサラの茶色がかった髪が
上下に揺れている。
「鎌田の?」
「そうそう。サンキュー。」
鎌田が目だけで笑う。
鎌田 将(しょう)。同じ中学三年生。
童顔のくせに笑顔がなんだか大人びていて
同じ中3とは思えない。
ボールをパスすると、
鎌田はすごいスピードで
コートに消えて行った。
「そういえば鎌田、
この前もテニス部の
後輩に告られてたよ。
佐々木先輩は鎌田は年上キラーとか
言ってたけど、年下もなのかも。」
結衣が鎌田の後ろ姿を
苦々しく見ながら言う。
「ふーん。島田先輩も鎌田に
ご執心だったもんね。」
嫌なことを思い出した。
結衣が憐れむように私を見た。
「あれは災難だったね・・。」
「うん。。私、今日はもう帰ろっかな。」
大したことではなかったが、
思い出すとちょっと気分が重くなる。
