奥手女子の恋愛事情

私はいつも綺麗な放物線を描くボールを

バスケットコートから見ていた。


その曲線はまっすぐゴールに繋がっていて、

ゴールネットがシュッと裏返るように

ボールを受け入れる。


ゴールに受け入れられるボールの曲線は、正解があるかのようにいつも一定だ。

どんな体勢からでも常に一定の曲線を描けるように、何回も練習をする。

ボールは練習をすればするほど私の言うことを聞く。


全てのことがそんな感じならいいのに。

自分ではどうしようもないことが、生きていくうちにどんどん増えてくる。