まぁとりあえず座れ、
と涙神さんが言うから私はおとなしく座った。
涙神さんも傘をたたんで私の隣に座る。
「…で、なんでですか?」
「いいか?瞳。
人って言うのはな、
いつかは必ず死んでしまう。
それがいつかは誰にもわからない。
誰がいつ死ぬかとかは誰も決めちゃダメなんだよ。
たとえそれが…神様でもな。
それにな?
人が死ぬときは、
神様に呼ばれたときだ。
今、瞳のお母さんは神様に必要とされている。
だから…今瞳のお母さんに残った時間を、
後悔しないように、瞳が支えてやれ!
そして、
生まれてきてよかったって思えるように、
幸せな時間にしてやれ!
それが今瞳にできることだ。」


