いつの間にか俺はそこでいつの間にか寝てしまっていた。



「ウィーンガシャッ」



目覚めは最悪だった。
ここで寝てたからじゃない。



一番の理由がもう朝で工事現場の人達が俺をお越しにきたからだった。



ということはよりによって明日つまり今日となってしまったわけか…



張り紙も剥がされ、看板も新たなものが立てられていた。



俺達の無駄な抵抗は呆気なく幕を閉じたようだ。



なら最後に足掻くのなら



俺が足掻く。



だって俺がここから出たらそういうことだろ?



これも無駄な抵抗だってことくらい分かってる。



分かってるけど俺、機械や恋愛に限らず不器用だから…



「工事の邪魔だから出てってくれないかな?」



「嫌だ。」



「なら無理にでも引っ張り出す。」



抵抗は呆気なく。



最後の希望も消えていった。



俺は遅れて仕事へ向かった。本当は仕事どころじゃなかったけど命をかけてやるって決めたから、一生懸命に頑張った。



終わってすぐ電話男の元へ向かった。



と言ってももういないんだろうけど。



帰ったときにはもう公衆電話なんてなかった。それは電話男がいなくなったことを意味する。