そして俺達が向かった先はいつも使っている公衆電話とは異なる別の公衆電話だった。



そう俺の名案はこうだ!



番号で呼び出せるなら場所は関係ないのではないのかと。つまり別の公衆電話でも繋がれるのだ!



…という見解である。



「この公衆電話でもかかるか試してみよう。」



「それしたことあるけどダメだったよ。」



「え…やったことあるの?」


おいまたかよこの展開。



「うんまぁ試しにね。まさかその為だけにここに来たの?」



「ううっ…」



わざとじゃない。故意じゃない。許してくれ…



「都央留くんならそんなことだと思った。」



「ありがとう…」



ホッとしたのかついそんな一言を漏らしていた。



「そういうわけで車の中で考えてたんだけど…聞きたい?」



「聞きたいです…」



「聞こえない!もっと耳元で…きゃゃゃっ!!」



どさっ…



想像していたことがまさか起こるなんて…ドラマかよ。



江奈ちゃんが聞こえないのポーズをとって近づいた途端、外にいた俺達は開けていた電話boxにめがけて吸い込まれていった。



急接近事件再来。



キス目前…



顔が熱い熱い熱い!!
なのに江奈ちゃんはいたって普通だった。



ええっ!?何で?何でですか?もうキスしたから?慣れるわけないんですが。



俺には理解不能だった。