何が名案だ。ただの馬鹿丸出しじゃないか。



「雑務くん…よくそれで彼女出来たね。」



まったくだ。反論できない。まさに運命の出会いだったんだとしか思えない。



「サイズ聞いて出直して来なさい。」



「…はい。そう言えば、もう俺雑務担当じゃなくなったと思うんですけどいつまでその呼び方なんですか。」



気になっていたことをこの際聞いてみることに。



「ずっと。呼びやすいし。」


…聞かなくてもよかったみたいだ。



久しぶりにあいつの登場か。



いつもの方法で呼び出す。


「もしもし?私電話男です。」



「突然で悪いんだがお前江奈ちゃんの足のサイズ知ってるか?」



「気安く呼ぶようになられましたね。私でさえ今だに陽崎さんだというのに…都央留くん負けませんよ。」


「別にお前と勝負してるつもりはない。そんなことはどうでもいい。知ってるのかと聞いているんだ。」



「都央留くんの方がむしろ知ってるのでは。一応彼氏でしょう。」



「知らないから聞いているんだ。」



「さすがにそこまでは知りませんよ。」



「そうか…」



さて電話男も知らないとなると困るな…直接聞くのはばれそうだし。なら…



「お前から江奈ちゃんに聞いてもらえないか。」



「面倒です。」



「500円入れてやるよ。」


「やりましょう。久々のマネーとなれば精を出しましょう。」



こいつちょろい。