しかし後日再び外人が靴屋に来ていた。なにやら怒っているみたいだった。



店員が俺を呼びつけた。



「こちらが前回担当した高槻です。」



だから日本語は通じないんだってば。



無理やり外人の前に押し出された。



怒鳴られてるのは分かるが英語で言われても単語数個しか理解できない。



言いたいだけ言うと、電話番号の書いてある紙を差し出して、帰ってしまった。


「これは完全にクレームだな。」



「頑張ってね。ちゃんと謝っとくんだよ。」



これは困った。一体どうすれば…あ!



ドラえも…じゃなくて、電話男なら何かヒントを得られるかも。



仕事を終えてすぐに電話男の元へ向かった。



「もしもし?私電話男です。都央留くんお久しぶりですね。どうかしましたか?」



俺はことの一部始終を伝えた。



「都央留くん…これはただの聞き間違えではありませんか?」



「え?どういう意味だよ。」


「では、私が訳してあげましょう。」



「私最近うまくいかなくてブルーなんです。もっとハイになりたいんです。そんな気分にさせてくれる靴はありますか。また24時間はいても疲れないのがいいんですけど。」



うわぁ…これはひどい。



でもちょっと待ってくれ。
何故電話男が訳せるんだ?