それから1ヶ月ぐらいたってから今度は靴屋にて事件が起こる。



「雑務くん。今手空いてる人いないからあのお客さん相手してやって。」



「分かりました…ってえ!?」


一目で分かった。彼女は外人だった。



こういう面倒なことは全部俺担当にいつのまにかなっている。



英語なんて話せないし…



とりあえず、やるだけやってみるか。



「はうどぅーゆーーるっきんぐふぉあざしゅーず?」


英語が一番苦手だったから。だって使うことないと思ってたし…



「リアリー?」



通じてない…やばい。



店長、ヘルプミー!!



店長は一瞬こちらを見たが、すぐに仕事に戻った。わざとだあれ。



「(英語)」



ブルーのハイヒール?
24センチ?



えっと…これでいいかな?


とりあえず条件に当てはまるものをチョイスした。



「ひーゆあー」



「Thank You」



そう言うと、金髪ロング外人はハイヒールをもってレジに持っていった。



レジ係も困ってはいたが、お金を勝手に出してくれたので問題はなかった。



外人は靴屋をあとにした…


「店長、どうして見ぬふりなんかしたんですか?」



「いや、助けてやりたかったのは山々何だが…いかんせん英語は話せないのでな。」



とりあえずその場は何とか切り抜けた。