「私うれしいです。都央留くんのこと気になってたから…」



「俺もうれしいんだけどさ…その…ケータイ持ってないし、家のも故障中なんだよね。だから普段は公衆電話使ってるんだ。」



「そうだったんですか。私もよく公衆電話利用しますよ。」



「そうですか…なのであなたの電話番号と私の住所を教え合うということでどうでしょう?」



「分かりました。じゃあ、この紙に書いときますね。」



陽崎さんが電話番号を書いている間、俺は住所を書いた。



「どうせだったら私達……付き合いませんか?」



………………へ?



今、なな何とおっしゃいましたか?



付き合いませんか?



来たああああっ!!



まさか会って数時間でここまで来るとは、急展開すぎる。



「だめでしたか?」



いいんだよな?夢じゃないんだよな…



「こんな俺でよければ喜んで。」



「やるじゃん♪」



うっせー酒井。



こうして2つのカップルが誕生し合コンは幕を閉じた。



完全に女性である陽崎さんがリードしている。



しかも、俺は浮かれて話を聞いていなかったから分からなかったが彼女なんと大学4年生らしい。



俺より大人に見える。でも、子どもみたいな無邪気な笑顔も好き。



…ってこれじゃあだめだ!


やっぱり男から引っ張っていかないとだよな。



でも、俺そういうタイプじゃないし、苦手だし。



結局、帰りの車では陽崎さんのことばっかり考えていた。



俺の家に着いて酒井一言



「お互い頑張ろーぜ!」



「…おう。」



今日が、長い戦いの始まりとなった。