どうやら俺は合コンというものをなめていたようだ。


こんなにも簡単に出会えるなんて思っても見なかった。



残り2人の名前があまり記憶に残らなかった。



陽崎 江奈…



その名前が頭を流れ続けた。



「おいっ!!聞こえてんのか。次はお前の番だろ。」



はっ…



我にかえって慌てて自己紹介をする。



「高槻 都央留です。アラサーで靴屋に働いてます。恋も機械も不器用です。よろしくお願いします。」



「お前短所しか言ってねーぞ。」



正直に言ったまでなんだが…だめだったか?



冷静に対処できたと思ってたんだが…



そう言えば陽崎さんの自己紹介、浮かれすぎて名前しか頭に入ってない。



しまったー!!



自己紹介も終わり、改めて5人での会話が始まった。


「ねぇねぇ。都央留くんってどんな人なの?」



彼女は真木田さん。この人と酒井が主催者である。



「んーそうだなぁ…こう見えて結構いざとなったら頼れるやつなんだぜ。恋と機械抜きでな。」



そんなこと思っていたのか。



「へぇーってさっきから私達2人しか喋ってないんだけど。あたしは都央留くん結構好きだけどな♪いいのぉー私にとられちゃっても。」



俺が嫌です。いや、彼女も良さそうな人だが、陽崎さんのことが気になって仕方ない。



「高槻ー顔赤くなってるよ。もしかして好きな人いた?」



「うっ…うるさいっ!!」



「本当だ!恋に疎いんだね。」



ついには女性にまで言われる始末。