もしもし?私電話男です。

「俺ケータイ持ってないんです。」



「あっ!そうなんですか。じゃあ、家…」



「家の電話は故障中で…」



尾張さんが言い切る前に答えてしまった。まぁ、事実だし。



すると尾張さんは落ち込んでしまった。



「そうだ!俺靴屋で働いてるんだ。よかったら買いに来てよ。ほら、今も裸足だし…」



俺は、尾張さんから紙とペンを借りて店の情報を書いて渡した。



「ありがとうございます。ここまでしてもらって…」


あー!!手汗が止まんない。


第一女性にこんなことしたことないし…



平然を装ってはいるがめっちゃ緊張した。



我ながらよく頑張った。



尾張さんも恋愛目的でこんなことしてるんじゃないんだろうけど。



焦る気持ちを隠しているつもりだったが気づかれてるのかもしれない。



とりあえず何かしゃべらないと…



「尾張さん来たらサービスするよ。」



「はい。そのときはよろしくお願いします。」



そんなことを話しているうちに駅に到着した。



「じゃあまた。」



俺は降りて尾張さんとそこで別れた。



こうして長い1日が幕を閉じた…



…わけがないだろ!!



あいつにもの申したいことがある。それをしない限り今日は終われない。



あいつって誰かって?



そう言えば今回冒頭しか出てなかったから忘れている方もいるかも知れないな。


一応言っておくと、何故か人格を持ったお金にうるさい電話男という変わったやつだ。