もしもし?私電話男です。

しばらく黙った後、尾張さんはそれなら…といった感じでゆっくり両親のもとへ歩いていく。



これでよかったんだ。



しかし、すぐに後悔することになってしまった。



「ククククク…」



何だ?何か嫌な予感がする。



「あーあ。楽勝だったな。これだけで大金が手に入るんだからな。」



「やっ…はなしてっ…」



「そういうわけにはいかないんだよ。君はあのお方に殺されるのだから。」



「尾張さんっ!!」



「あっ。君も大金を稼ぎにきたみたいだね。その様子だと護衛だね。いいなあ…そっちの方が稼げるし。」


「…どういうことだ。」



「これもあのお方に楽しんでもらうため。護衛が如何にこの娘を守りハラハラさせるか。ま、結果は目に見えてるんだよね。」



そう言いながら彼らはマスクのようなものを外した。


どうにも完成度が高過ぎて、作り物には見えなかった。



「尾張さんを離せっ!」



「その一言で金が手に入るんだ。所詮、演技なんだろ。」



「…くっ。」



お金じゃないって言いたいけど、実際お金ないと困るし…



ずいぶんと痛いところをついてくるな。



「あなたに構ってる暇はないの。それじゃあね。」



彼らは車に乗り込もうとした。