もしもし?私電話男です。

「私にとってはつらかった。だからこの廃墟に住んでたんだけどある日見つかって。そして顔を知らないその男が言ったの。」



「じゃあ、もし今度の土曜日、1日殺されなかったら解放してあげる。って…」


つまり、生きるか死ぬかってことか。



「でもどうして尾張さんがお嬢様にさせられて、追われてるの?」



「分からない。私が知りたいぐらいよ。…あなたは何て言うの。名前。」



パジャマ姿で護衛。よく彼女は笑わないもんだ。



それどころじゃないのかもな…俺もだけど。



「俺は、高槻 都央留。靴屋で働くアラサーだ。」



我ながら、分かりやすい自己紹介だ。



「そう…。」



彼女はそれを最後に喋らなくなってしまった。



腕時計は2時半をさしていた。まだこれしか経ってないのか...


先は長い。



朝から何も食べてないから力が出ない。



それでも仕事をしていった。といってもただ座ってるだけ。



暇だ。



辺りは薄暗くなっていた。もう夕方らしい。



さすがに食べないとそろそろやばい…



彼女にすら食事はないのか。



「尾張さん…食事は?」



「いいの。自分が決めたから。豪勢な食事より食べない方がましだし。…高槻さんは食べないの?」



「いや、いいです。」



つい強がってしまった。


本当は、お腹が鳴るのを必死で我慢していた。