「ちょっと、その言い方は あんまりでしょ!」 隣で遥がその人に 向かって言った。 私は今度は視線を 下に落としてしまった。 急に自分が滑ったことが 恥ずかしくなった。 「勇輔行こうぜ~。」 1人が言うと「勇輔」という その人は行ってしまった。 「もう、美奈子も早く行こう!!」 遥は勇輔に腹が立ったらしく 急に早足になった。 「美奈子何してんの、早く行こう。」 未だに立ち止まったままの 私に遥が言った。 「ねぇ、遥。」 「何?」 「私……一目惚れしちゃったかも。」