「実は僕からも君にプレゼントがあるんだ」
「ホントに?」
「うん、どうぞ」
彼は鞄の中から二つのボックスを出す。
「二つもくれるの?」
「うん。お楽しみは二つあった方がいい。そう思わない?」
「そうね」
咲子は、とあるセレクトショップの包装紙にくるまれている大きい方の包みを開いた。広げてみるとそれはanthropologieのブルーのエプロンだった。二種類の水色が縞を描いていて、濃い瑠璃色の肩紐と腰紐が付いているパッチワークの品だ。
「かわいい!」
「君にはまた料理を作ってもらいたいからね」
「これを着たらがぜんやる気が出るわね」
咲子はもらったばかりのエプロンを身につけ、くるりと回ってみせる。
「似合ってる」
「ありがとう」
「こっちも開けていい?」
「もちろん」
咲子が小箱を持ち上げると、中からカタカタという音が聞こえた。
「うん、何だろ?」


