私がそんな事を思っていると

「あの…僕の顔に何かついてますか?」

と、滝川蓮斗が聞いてきた。



私、そんなに滝川蓮斗のことガン見してたのか。


見てたわけじゃないんだけどね…


でも、変な勘違いもされたくないよね。



「えぇ、別に…ぁ、メガネが素敵だと思いまして。どこで買われたんですか?」


ここは適当に誤魔化す。


「そうですか。これはオーダーメイ……ぁ…いえ、○○店で買いました」




え、今オーダーメイドって言おうとしてた?


いや、気のせいか。


わたしが一人で納得していると滝川蓮斗は安堵の表情を浮かべて首をぽりぽりとかいていた。


その時、一瞬だけちらっと見えた。


ん?あれはネックレスだよね?


一応、校則でも禁止されてるんだけど…


普通、こんな地味男がネックレスすると思う?


いや、しないはず。


私は彼の首もとへ手を伸ばした。