と、あたしの電話をしていない 反対側の耳元で囁く千里。 ちょっ、もし、 実果ちゃんに聞こえてたらどうするのよ!! 「ね、まだ?」 そんな可愛く……… ないよ!ないない! 可愛くありません!! 「うん!じゃあ、明日待ってるね?」 『うん!はーい!おやすみなさいっ』 「ねえまだ?」 ―――ツーツーツー 「…………あ、あのね…電話の間くらい黙ってて!!」 あたしは自分でもびっくりするほどの 大声で千里に怒鳴ってしまった。