「変じゃねえよ?」 そう言ってギュッとあたしを抱きしめる千里。 「ちょ!せん……!」 「嬉しいよ。俺に見惚れてくれて。」 そう耳元で低く響くからあたしの顔は熱くなる。 「ど、どうでもいいけど、は、離れて!」 「やだ。離すわけねえだろ?」 どこか意地悪な声が聞こえる。 「離して……離れてっ」 あたしがどんなに千里を押しても 千里の力には勝てない。 こんな力強かったっけ………? こんなにも男の人だったっけ…?