思わず早足になってしまって、 すぐに家についた。 ―――ガチャン 玄関を開けて扉を閉めるなり あたしは扉にもたれて立ち俯いた。 好き?そんなわけない! 好きじゃないよ。 ただ、ずっと一緒に居るから、 変な気起こしてるだけよ。 千里が、いちいち、 ドキドキさせるからよ………… あたしの体は全身に熱を帯びた。 「あつ……」 ほんとに熱でちゃったのかな……… 静かに自分の部屋に戻った。