「じゃあいつにしよっか?」 あたしがそう少し小さな声で言う。 ほんとに小さな声で言ったのに 実果ちゃんはそれをちゃんと拾ってくれた。 「あ、うん、あのね? のんちゃんがトイレに行ってから、 教室に戻った時拓海くんが居たから いついけるのか聞いておいたよ?」 そう言ってカバンから ピンク地に白の水玉が描かれている メモ帳を取り出した実果ちゃん。