『そろそろ、文化祭はお開きのお時間になりました。』 あたし達が誰も通らない廊下を歩いているとき そういう放送がかかった。 その時千里は繋いだ手にギュッと力を込めてきた。 「…もう終わったか……」 「…そうだね…?じゃあ、もうすぐ閉会式だ。 戻ろう?千里っ」 「……」 あたしの言葉に千里は答えなかったから あたしは千里の顔を覗き込み、 「……どうしたの?戻ろうよ…?千里…!」 そう声をかけた時…… 「……んっ」 無防備なあたしの唇に千里の唇が重なった。