ギュっ………




千里はあたしの手を静かに握った。

そして指を絡める。



千里のお母さん達もいるのに……



なんて思っているけれど、
千里の優しさにドキッとして、
何も言うことができなかった。




それから時間も経ち、
千里のお母さん達は自分の家へと帰っていった。


千里に帰んなくてもいいの?
と尋ねたけれど、




「俺はお前と居たい」




と言われてしまい、
あたしはうんと素直に頷いてしまっていた。