「入るぞ?」


「うん…」


そうあたしに断りを入れた千里は
あたしの部屋にそーっと入ってきた。



「眠れないのか?」


「う、んまぁ……」


あたしがそう答えると、
だんだんと千里は近づいてきた。



え、え?



「な、何……?」



ベッドに座るあたしの前に座って
見上げてくる千里。



「寝るまでそばにいてやる。」


「え……?」


「安心して寝ていいから。
そ、それに俺、何もしねえよ。」



千里は目を逸らしてそう言う。



…………千里…



「……ありがとう…」



あたしは千里のその言葉に安心して
眠ることができた………