「ち、ちょっと、せ、千里っ、
どこに連れてくつもりっ!?」



掴まれた右手は少し痛みを感じた。



「どこだろうね?」


「……っい、イジワル」


「俺はイジワルなんだろ?」


「え?」


「前、お前言ってたじゃんか。
大毅にさ。」



あ、そ、そう言えば……


あの時堤くんと話していたの
千里は聞いてたんだった………



「…そ、そうだね、千里はイジワルで
ヘンタイな………っん!」



最後まで言えなかったのは
千里に唇を塞がれてしまったから。



「…ちょっん!」


「ん?何?」


「な、何?じゃないわよっ………」



キスをされた場所は空き教室前。


バレンタインの時ここで千里と2人になった場所。