そんなことを考えている間に、
千里はバタンと音を立て部屋に入ってしまった。



冷蔵庫から作ったチョコレートを手に取り
千里の部屋の前に向かう。



………よし…!



グッと手に力を入れて
ガッツポーズ。


そして……



「せ、千里……!」



「ん?」



意外と千里の優しい声が聞こえる。


それだけで、


あたしの胸は張り裂けそうなほど
ドキドキしだす。



「…入って、もいい?」






――――「どうぞ」





あたしは扉を静かに開けた。