「おかえり!突然、教室出て行っちゃうから
どうしたのかと思ったっ!」



と実果ちゃんは目を三日月型に細めて笑った。


可愛い…よね…


実果ちゃんってほんと………



「あ、そうだ!さっきの!
実果ちゃんは本命あげないの?誰かに」


「…本命…か」


頬赤く染めて、
上を向いて何かを考え始めた実果ちゃん。



「うん…あげない…かな?」


「そっか…じゃ、好きな子は?」



あたし何、拓海の為にみたいなことやってんだろ…