千里の腕はとっても暖かくて、 男の子の腕だった。 ガッチリしてて、 守ってくれそうなそんな力強い腕だった。 でも、その力はとても優しくて、 壊れ物でも抱きしめるように……… 「……望未」 そう、柔らかく優しくあたしの名前を呼ぶから……… あたしの胸はまた騒ぎ出す。 全身に心臓があるかのような…… そんな感覚… 「ほんと、可愛い……」 そう千里が呟くとあたしの唇は 千里のイジワルな唇に塞がれてしまった………