「へっくしゅっ……」
あたしが寒くてくしゃみをした時、
―――ぎゅっ
「ちょっ千里…」
「こうしてれば、暖かいだろ…?」
ちょっと口ごもりながら言う、
千里はあたしを後ろから
ぎゅっと抱きしめた。
千里の体温が背中から伝わる。
ドクンドクンと速くなっていく胸。
ドクン………
ん?
…………ドクン?
あたしじゃない胸の音が
響いてくる。
もしかして…千里の………
あたしはバッと、千里の方を振り向いた。
「…っ!お、俺のだよ。もう、見んな」
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