何かに集中してるときにしつこく話しかけられれば、誰だって嫌になる。
でも、それを利用せざるを得ない。
あたしは考えるのも面倒くさくなって、取り戻した机に顔を伏せた。
すると、
「きゃぁぁあぁぁあ!!」
「え、何なに?!」
「来たよ、玄武の皆さんが!!」
「嘘?!
し、下!下見に行こ!!」
「うん!」
…うん。五月蝿い。
え、何。
ここの女子は声帯どうなってるの?
友達やクラスメートの話す声のトーンというか、普段の声のトーンと違いすぎるでしょ。
金切り声みたいな声聞いてると頭が可笑しくなりそうだわ。
それにそんな声で話してたら好きな人とか離れていくだろうに。
…ま、あたしには“アイツ”がいるからいいんだけど。

