「…また、何かあったのか?」
真剣な顔をしたあたしを見た燈磨が少し不安そうに顔をのぞき込んで来たから、とりあえず微笑みを返す。
「ええ、少し厄介なの。
だから今日は全員、あたしの言うとおりに動いてくれないかしら?」
微笑みを返したおかげか、安心した顔の燈磨から視線を逸らして皆の方に向き直っていう。
「分かった、華の言うとおりにする。
玄武は華に守られてるようなものだし。
お前ら、今日の夜は開けとけよ?特に春樹」
女と遊ぶ、なんて言ったらどうなるか分かってるよなぁ?
あまりあたし意外に笑わない燈磨が口角を上げる様子は少し、怖い。
あ、因みにさっき燈磨が言った玄武を守ってるっていうのは、玄武の情報。
嘘の情報を流したり、周りの族の情報をハッキングしたりと、そんな風にしながらたまに玄武の行動を管理したりしている。
そんなことをしてたらあたしに逆らう人は更に減った。
というか、逆らわせるわけがない。
…たまに逆らう馬鹿(新人)がいるけど、そんな奴はあたしが潰してる。

