なんてことを思いながら適当にブラブラしていると、前から男5人組が歩いてきた。
もちろん、玄武。
あ、もう?
思った以上に早い。
焦る必要はないけど。
「おはよう、華」
「うん、おはよう」
周りに人がいないからって堂々と本名で呼ぶこの男は、あたしの唯一愛する人。
燈磨。
学校では基本会わないようにしてるんだけど、会うたびにあたしに抱き着いてくる。
今みたいに。
「く、苦しい…」
「おい!
朝からいちゃついてんなよ!」
「や、その前に離してあげようよ。
ほら、燈磨離れて。苦しそう」
「……おはよ」
「は、なしてっ」
「やだ」
なにこれぐちゃぐちゃ。
上からあたし。
さる。
メガネ。
衣蔓。
あたし。
燈磨。
てかなに、殺されんの?あたし。

