夜姫-Lie girl-上





なんてことを思いながら適当にブラブラしていると、前から男5人組が歩いてきた。





もちろん、玄武。







あ、もう?





思った以上に早い。

焦る必要はないけど。





「おはよう、華」

「うん、おはよう」






周りに人がいないからって堂々と本名で呼ぶこの男は、あたしの唯一愛する人。




燈磨。






学校では基本会わないようにしてるんだけど、会うたびにあたしに抱き着いてくる。





今みたいに。






「く、苦しい…」

「おい!
朝からいちゃついてんなよ!」

「や、その前に離してあげようよ。

ほら、燈磨離れて。苦しそう」

「……おはよ」

「は、なしてっ」

「やだ」






なにこれぐちゃぐちゃ。





上からあたし。
さる。
メガネ。
衣蔓。
あたし。
燈磨。






てかなに、殺されんの?あたし。