君が笑う理由


「水野に言われたくない」

「なっ」

「しのから聞いてる…お前のこと」





何も言い返せない
だって俺は薄々気づいていても
水城を助けようなんて思わなかった



むしろ、水城のことを
ずっと避けていた


嫌っていた




「水野」



沈黙の中、桐沢は



「足はどう?」

「えっ」

「だから右足の状態」

「あっあぁ…大丈夫なんとか…」

「…そうか」




いきなり俺の心配をしてきた
と言うか、話を変えてきたからか


ビックリした




「俺もお前もしのも……」





"バスケに恵まれないな"


"しのは怪我のこと隠してはいない"






"聞かれてないことには応えない"







それだけ言って
桐沢は帰っていった






バスケに恵まれてない……か



はははっ





俺は行動に出た





この行動があったから
少しは見る世界も考えも
大きく変わった




後悔はしていない
むしろ感謝だ




この行動を褒めてほしい
俺はいつもはバスケする人
以外に興味はない


干渉もしない方だが







これが俺と水野 紫乃との物語