俺らの大事な女

「まいか、準備いい?」

「えっ。ちょっと待ってよ。」

「よーいスタート」

私の言葉も聞かず滑り出すあん。

「速いよー」

私も負けないように滑り出す。

私は自慢げにこけないもんと言っておきながら、スキーをするのは初めてで、何度もこけそうになっていた。