ー Black ー

『そうだっ!りゅうちゃんに電話しよー
っと!!』



りゅうちゃんは私の大好きな彼氏♡



大学の頃からの付き合いで、もう5年くらい一緒にいる。



優しくて、かっこ良くて、背が高くて、誰もが認めるイケメン。

今時珍しいくらい礼儀正しくて、
私の親も私たちの結婚を待ち望んでいた。



ちょっと頼りない部分もあるけど、
私のわがままを笑って許してくれるりゅうちゃんが、大好きだった。



プルルルル…


『はーい。もしもしー?』



『もしもーし。りゅうちゃーん?
起きてたー?』



『起きてたよー♪
俺も今かけようかと思ってたー!
明日から仕事だよね?』


『そうそうー!
緊張して寝れないよーっ!』


『あははっ大丈夫大丈夫!!
えりかならすぐ慣れるしどこでも気に
いられるでしょー♪』


『そうかなー?
怖い先輩とかいたらどーしよー?
ブラック企業だったりー!(笑)』


『ブラック企業ー?
大丈夫だってー!ないないっ(笑)』


『だよねーっ!
そういえばさー、社長が30歳なのーっ
!!ビックリじゃない!?』


『へーっすごいね!!
でもそんな若い社長だったら、あんま
り気に入られないように気をつけない
とねー(笑)』


『大丈夫大丈夫ー♪
私ただの受付だしーっ
多分絡みないと思うから!』


『そっかそっか♪
じゃあ明日ガンバッてね!!』


『ありがとうー♪
おやすみっ』





明日に備えて、早めに眠りについた。