そのころ恋は沖田と共に町へ出ていた
そう 甘味を食べに行くのだ
総司「久しぶりだな 甘味食べるなんて」
恋「でも総司最近体調崩して寝込むこと多いよね?大丈夫なの?」
総司「平気 平気 熱も下がったし ほら着いたよ」
恋「うん!」
朧「おいでやす 沖田はん 恋ちゃん」
恋「久しぶり!朧ちゃん!」
朧「ほんまや!なんで来てくれへんかったん?」
恋「ゴメンね 最近討ち入りとか出陣多くてなかなか時間取れなかったんだ」
恋と沖田はここの常連なのだ 中でも仲がいいのは朧(おぼろ)という店員でよく話をしている
朧「わかてるて!ここ空いてるさかい座って?」
恋・総司「ありがとう」
朧「今日は何にする?いつものでいい?」
恋「うん!お団子3つに抹茶!」
総司「僕はお団子を20本!量多めで!
あとは抹茶!」
朧「2人とも相変わらずやね!ちょっと待っとって」

しばらくして
朧「お待ちど〜!お団子3つに抹茶
あとはお団子20本と抹茶ね!ゆっくりしてって!」
恋「ありがとう 朧ちゃん!」
総司「じゃあ食べようか 恋」
恋「うん!」
総司「じゃあ僕は抹茶から!」
沖田が口をつけた瞬間
ドクン
総司「!? ゴホッケホッ」
咳込んだ。
恋「総司!」
恋が近づこうとすると
総司「大丈夫 厠(かわや)(トイレ)行ってくるからちょっと待ってて」
と言って裏へ行ってしまった。
恋「うん…」
恋は不安になりながらもお金をはらい
外で待った。
そのころ沖田は…
総司「ゴホッゴホッゴホッゴホッゲホッゲホッゲホッハァッハァッハァッ…おさまった…」
沖田は咳がおさまると血の着いた口と手を懐紙(かいし)で拭き取り
自分の懐(ふところ)に入れた。そしてさっきのように明るく恋のところに戻った
総司「お待たせ 恋」
恋「大丈夫?総司」
総司「ん?何が?」
恋「何がって…咳込んでたじゃない」
総司「ああ あれ?たいしたことじゃないから大丈夫だよ ほら行こう」
沖田は恋の問いかけに笑顔でこう言いながら歩き出した。
山崎がいることも知らずに…
烝「たいしたことないてウソつくなや 血ぃまで吐いて」
山崎はこうつぶやきすぐに土方に報告した。
歳三「総司が!?」
土方は驚きがかくせないようだった
烝「吐いた血ぃは少しやけどあれは多分…労咳(ろうがい)(結核)やどないするん?」
山崎は普段使う関西弁でしゃべっていた。
歳三「無理させない程度に隊務には参加させるさ 総司は止めたって隊務から離れるわけねぇ」
烝「そやな ほんならまた何かあったら呼んでや〜」
山崎は屋根裏に消えた。