しばらくして
歳三「あれが山鉾だ 見えるか?」
恋「綺麗ですね すごく」
溜め息と共にそうつぶやくと
歳三「オレの命令で命を落とした隊士も空で見てんだろうな 斬り合いで倒れた奴
切腹した奴ら 全員オレのせいで死ぬことになったんだ あいつらどんだけオレのこと恨んでんだろうな…」
紡がれていく言葉に恋は声を呑んだ。
恋「そんなことな…」
恋がそんなことないですと言おうとしたとき
歳三「いいんだよ てめぇのやってきたことくらいちゃんと理解してる 畳の上で死にてぇなんて思っちゃいねぇしまともな死に方ができるとも思ってねぇ」
恋「土方さん…」
恋はこのとき新選組の中で誰よりも隊士たちの命の重み 命令することの痛みを強く噛み締めているのが土方だと確信した。
歳三「ただなオレはこう考えるんだ 入隊前にどんな身分だったとしても最後は切腹して果てる羽目になったとしても新選組に入った時点でその隊士は武士なんだってな…。他の奴らが全員忘れちまったとしてもオレは…オレだけはそいつらのことを…そのことをずっと覚えてるつもりだ」
土方は目に強い光を宿しそう言い切った。恋がこの強い光を誠(自分が信じることや道)だと気づくのはもう少し先の事だ。
歳三「あれが山鉾だ 見えるか?」
恋「綺麗ですね すごく」
溜め息と共にそうつぶやくと
歳三「オレの命令で命を落とした隊士も空で見てんだろうな 斬り合いで倒れた奴
切腹した奴ら 全員オレのせいで死ぬことになったんだ あいつらどんだけオレのこと恨んでんだろうな…」
紡がれていく言葉に恋は声を呑んだ。
恋「そんなことな…」
恋がそんなことないですと言おうとしたとき
歳三「いいんだよ てめぇのやってきたことくらいちゃんと理解してる 畳の上で死にてぇなんて思っちゃいねぇしまともな死に方ができるとも思ってねぇ」
恋「土方さん…」
恋はこのとき新選組の中で誰よりも隊士たちの命の重み 命令することの痛みを強く噛み締めているのが土方だと確信した。
歳三「ただなオレはこう考えるんだ 入隊前にどんな身分だったとしても最後は切腹して果てる羽目になったとしても新選組に入った時点でその隊士は武士なんだってな…。他の奴らが全員忘れちまったとしてもオレは…オレだけはそいつらのことを…そのことをずっと覚えてるつもりだ」
土方は目に強い光を宿しそう言い切った。恋がこの強い光を誠(自分が信じることや道)だと気づくのはもう少し先の事だ。

