莉々菜side


「莉々菜、かえろー。」


放課後、浪の声が私の耳元に聞こえてきた。


「帰りたくない…。」


「そうだね、帰…は?!?!?
なにいってんの!?
ちょっと笑わせないでよっ!」


あはははははと笑いながら私を見てくる浪。


まぁ、そうなるよな…。


私お家大好きっ子だったもん。


『浪浪浪浪浪浪浪浪!
放課後だよ!
お家帰れるよ!』


って毎日なってたもん…。


「なんで帰りたくないのよ?
なにかあったの?」


浪はうん。


私と小中高同じ親友?ってやつだから。


話してもいっか☆


「あのね…「莉々菜。」


げっ…。


「登坂くん莉々菜になにか用?」


浪がとさ…克也にめちゃくちゃ冷たい視線を送る。


浪さんは克也のことが小学生のころから嫌いらしい。


「そうだけど、あんたには関係ない。」


ちょっと、間に挟まれてる私の気持ちも考えろよ!


でもまだクラスにはたくさんの人がいる…。


ということで、間であわあわしてみる!


「え、二人ともどうしたの?
け、けんかはダメだよ?」


猫をかぶってそういうと二人にギロッと睨まれた。


本当はだよ?


『うるさい、面倒、意味わかんない、死んでほしい。』


って超笑顔で克也にいい放ちたいけどね!!


「いいから早くしろ。」


「へっ?」


克也に手首を捕まれ、私はそのまま引きずられるように連れ去られた。