あれから、もぅ一週間。


初めの2日間は寂しかった


朝当たり前のように聞こえてきた


『おはよう』がもぅ聞こえない


けど、今は慣れたかな。


由来は、食パンを食べて学校へ行った。


『琴乃ーおはよー』


やっぱり、この場所が心地よい

『おはよ』


琴乃は、彼氏とべったりしてる。


教室まで、手を繋いで入るなんて…


うらやましぃすぎるー


そういえば、山岸君はまた屋上かなぁ。


あれから、会ってないしなぁ。


『琴乃、私ちょっと屋上行ってくる』


なんだか、気持ちがむずむずした


『屋上?!』


琴乃は、驚いた顔で聞き返した。


『うん!ぢゃっ』


私は教室をでた


『ちょ…。』


琴乃が止めようとしてくれた声が聞こえた


なんでだろう…。


なんでか、山岸君と会いたい。


そんな気持ちが、頭から離れなかった


ガチャ、

『ふぅー気持ちがいいなぁー』


由来は、両手を広げて背伸びをした。


あっ、山岸君…。


山岸君は、転んで漫画を読んでいた


山岸君ってかっこいいな…。


やっと、山岸君と会えた。


声が聞ける。


やばぃ。ドキドキしてきた。


『お、おはよぅ』


由来の心臓がさらに高まった。



『ん。お前 誰?』


…。

え…?


『えっと、同じ班の鈴原由来だよ』

きっと、ねぼけてるんだ!


『しるか。 んで、なんかよう?』


ひ…ひどいぃぃ。。


前と全然違うぢゃんかよぉぉ


『あっ、授業行かないの?』

何か話さないと…



『行かねーよ。めんどくさい』


そ…そうなんだ…。。


『その漫画なにー?』

山岸君の顔が不機嫌そうになった。


『邪魔するんなら、帰れ。』


…。そこまで言わなくても いいのに


こんなとこ、来なきゃ良かった。


少しでも期待してた私が馬鹿だった。


由来は、何も話さず屋上を出た。



その日の放課後…。。


今日の朝は、あんなこといわれたけど。


やっぱり、話したい。


だって、私が日本に残ったの


あいつが、言ってくれたからなんだよ?



前の山岸君は、どこへ…?


それとも、あの姿が本当の姿なの?


けど、どうしても あの山岸君が



分からなかった。


もう一回くらい、話してもいいよね…?


よし!行こう


由来は、屋上へ行き始めた。




このドワを開けたら、いるんだよね。


でも、もしまた…。


いやいや、大丈夫だって自分



由来は、自分の気持ちに嘘がつけず



手をドアにかけた。



『お前、ここでなにしてんだ?』



?!


えっ、や…山岸君?


屋上に居なかったのかぁーー。


『い、いやーぁぁ 気分的にさぁ 』



あくびをしながら、答えた。



『へー。てか、早くそこどいてくんない?』


もぉー、なんでこぅなるんだよおー。


『は、はい。』


私はドアを開けて山岸君の後に


屋上へ行った。


すぐ、漫画を読み始めた山岸君。


その少しは慣れたところで


転んでいる私。


山岸君の近くに行きたいけど


行けれない。


山岸君の、回りのオーラが…。


俺に近寄るなっていうブラック。



それにしても、空って綺麗だなぁー



そぅ、考えているうちに



ぐっすり由来は寝てしまった。



ん、ふぅー


よく寝たなぁー…。


由来は辺りを見回した。


『え、ここどこ!?』



『やっと、起きたか。お前寝すぎ』



そこには、山岸君がいた。


『ねぇ、ここってどこ?』


ベットから下りてカーテンを開けた


『俺んち以外 どこがあんだよ』



!?!?


今、何て…?


お…俺んちって言いました?


えーーーーーーーー!!!!!


『な、なんで?!ここにいるの?』



『雨降ってきたから、連れてきた』



山岸君、意味が分かんないんだけど…?


私は、おんぶされたのかな?


それとも…。


そんなわけないよね。


よく、分かんないけど



帰らなくちゃ。


『ぢゃぁ、えっとありがとう』



…。

私は荷物を持った。


『今、9時だよ。外雨降ってるし』



傘くらい貸してくれるよね!


『大丈夫だよ!ぢゃぁね!ばいばい』




由来は、玄関に向かった。




ガチャ



…。


えっ?




由来は手をつかまれた。



『お前、帰り道分かんのかよ』


あっ、そうだった。


ここがどこかも分かんないんだった。


『分からないけど…大丈夫!』



だから、手を離してぇ。


でも、正直山岸君と触れてるのが


信じられないくらい嬉しい。


『夜遅いし、女の子を1人で帰らせるのは
好きぢゃない』



やば…。



にやけちゃうぅぅ。


でも、今日の事が私ぢゃなくても


同じことするんだよね。


そぅ考えると悲しくなった。


『ぢゃぁ、送ってくれるの?』


…………


なにこの間。


嫌なら嫌って言ってくれていいのに。


『送るのめんどいから、今日だけは許す』



あっ、送ってくれないんだ…。


少しでも期待した自分が


恥ずかしくなった。


はぁぁ。送ってほしかったなぁ。


『分かった。ぢゃぁ、こんどこそ
ありがとう ばいばい』


少しテンションが下がり気味の由来。


まぁ、山岸君の家に入れただけでも


奇跡だし!


『おぃ。泊まってけって言ってんだよ』


えーーー????????


今、夢ですか!?


由来は、自分のほっぺたをつめった


『い……痛っ』



『お前なにしてんの。馬鹿だな』


山岸君は、笑って言った。


笑った……。


山岸君がやっと笑ったーーー!!


なんだか、嬉しい。


もっと、早く笑顔が見たかった。



これからも……その笑顔見たいです。


『んで、泊まんの?』


笑顔から一気に真顔に変わった山岸君。


『ぢゃぁ、泊まらせてください!』


山岸君は、なにも言わずに


リビングへ向かった。


『広っ』


由来は、思わずつぶやいた。


山岸君の家のリビングは



43インチのテレビで


壁についている。


2つの大きなソファーがあり


広いわりに物がない


とても、シンプルな部屋。


『座れば?』


山岸君は、テレビをつけて


ソファーに座った。


由来も、横のソファーに座った。


『俺、晩ご飯作るから待ってろ』


山岸君は、そぉ言って台所で作り始めた



由来は、テレビを見ながら


料理ができるのを待っていた。


『味は保証しねーから』


山岸君は、カルボナーラをお皿に分けて


サラダと一緒に持ってきた。


『お、美味しそう』


私より、山岸君の方が全然上手い…。


「いただきます」


由来は、カルボナーラを口に運んだ。



カルボナーラの濃厚な風味が


麺と絡まって絶妙にマッチしてる…


「どぅ?」

山岸君は、水を注ぎながら聞いた。


「すっすごく美味しい!てか、男子で
こんなに作れるとかすごすぎる!」



「んなことねー。」


山岸君は、そっけない顔で言った。



こんなに美味しいカルボナーラを

作れるのに自慢とか全然ない山岸君

やっぱり素敵だな…。

そぉ考えたら考えただけ山岸君の存在が

遠く感じた。







「んじゃ、風呂沸かしたから入ってきて」


山岸君は、バスタオルを由来に投げた


「はっはい!!」


ゴロゴロゴロ


由来はお風呂場へ行った。


きっ綺麗…。


山岸君家のお風呂場から見える景色は


とても絶景だった。


家が山の上にあるため夜の光が反射して


テレビで見た景色よりも綺麗だった。

髪の毛を洗った由来。


とてもいい匂いだなぁ。


や…山岸君と同じシャンプーなのかな…


胸の鼓動が早くなった。


由来は、用意されていた山岸君の

服を来てリビングへ戻った。


「出たよー!ちょぉ気持ちよかったぁ」


由来は髪を拭きながらソファーに座った。


「おぅ。今から風呂入ってくっから、俺の 部屋のベットで寝てて」

山岸君は、パジャマの準備をした。


「ベットは悪いから布団敷いて寝るね」


「いや。ええけ寝とけ」

そぉ言って、山岸君はお風呂場へ行った。

由来は、テレビの電源を切って

山岸君の部屋に入った。


由来は、カーテンを閉めて

ベットに向かった。


あっ、本棚の間に写真がある…。


由来は、その写真を手にとった。


「だ…誰なの」

そこに、写っていたものは


手を繋いでる山岸君と女の子。


どこかで見たことのあるような

気がするなぁ。


彼女かな…。この子とは別れたのかな…?


写真に、写っている女の子はとても


優しそうな顔で周りを癒すとても

可愛い子に見える。


山岸君とお似合いだよ…。


由来は、抑えていた涙が

止まらなくなった。


やっぱり、私なんかが好きになって

いい人なんかじゃないんだ。

由来は、涙を拭ってベットに入った。


自分に、無理だと言い聞かせて


布団にくるまりそのまま眠った。