あたしは慌てて電話に出る。




「どうしたの急に!?」




少し小声で話す。




『今さ、智恵の学校の前に来てるんだけど。』

「え、今!?」



なんでなんで!?なんで来てんのよー。



『うん。ちょっと出てきてよ。』

「わ、わかった...」



もーあたしは本を読んでるハルくんをずっと眺めてたいのに!!


チラリ、とハルくんに目を向ける。



本に集中してるのか分からないけど、こちらを見向きもしない。




「ハルくーん...」